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2013-01-22(Tue)

再掲・無敵のSoldiers

昔書いたものを軽く直したので再投稿します。今読み返すと恥ずかしい文章を公開していたものだ。書いたものなんてのは次の日には直したくなるものだよ……。他のも直したいけど、気力が……。(これを直そうと思ったのは、自分が書いた中で一番思い入れがあるから)

今回は珍しく解説つけておきます。基本ポリシーとしては『物語の解説なんて余計なもの』なのですが、一年ぐらいまえに書いたものならいいかな、という感じです。

終わりの惑星のLOVE SONG『無敵のSoldier』 望みは叶えられり(これは昔のもの)

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注:これを書いたのは上のPVが公開された直後で、HEROの条件を聞く前になります。


『無敵のSoldiers』

街から攫われてきた子供たちは、麻袋に詰め込まれていた。子供たちを袋に押し込めたのは10人ほどの大人の男たち、彼らは生きるために誘拐、略奪を生業とするものであった。荒廃し、文明という言葉がなくなりつつある時代でも、だからこそなのか、他者を虐げる人間は多くいた。夜の闇の中、大人たちは黙々と歩をすすめる。大人たちは子供が詰められた袋の他にも、いくつもの袋を運んでいた。金品、食料が詰められたものもあれば、殺した家畜が入れられているものもある。子供たちの多くは奴隷として売られるか、娼館に売られることになっていた。

大人たちは拠点の一つである洞窟へと戻り、今回の成功に浮かれ、簡単な宴会を開く。焚き火を囲い、奪ってきた食料や酒を口にしながら、意気揚々と今日の仕事について語り合う。「俺の脅しの迫力はいつにもましてすごかっただろ。俺の声を聞いただけで自分たちから金を差し出してきたぜ」「それは俺が後ろで剣をちらつかせてたからだ」「俺の剣さばきのおかげもあるだろ。ここらでも結構名前が広まってきたんだぜ」皆口にするのは自分の活躍。火を囲んだ人影が作るは、死につつある世界における小さな花。

夜が明け、荒れ果てた大地も太陽の光を受け影を作る。大地には動くものもなく、光が射したこと以外に、闇に包まれていた時と何も変わることがない。死んだものは何も変わらない。

いくつかの袋が動いていた。眠らされていた子供が起きたのだろう。声を上げて暴れだす子供もいれば、言葉を発せず恐怖に怯える子供もいた。暴れる子供に対して、既に起きていた大人は感情もなく袋を蹴りつける。聞くもののいない悲鳴が乾いた空気を震わせる。子供たちは暴力の前に怯え、恐怖という感情が心を殺す。

大人たちは街に着き多くのものを売り、多くのものを買った。街で売れなかった物 の中に一人の少年がいた。少年はひ弱で、買い手がつかなかった。次の街でも売れなかったら荷物として捨てられる、そんな運命の少年だった。

大人たちは、また次の街を目指す。街を出た日の夜は野宿となった。襲撃を気にし、地平線までをも見渡せる場所で、見張りを常に一人は立てている。大人たちはこれからの計画について話し合う。少年は自身のこれからを考えない、どうにもならないことを知っているから。少年は袋に入れられたまま、眠りへと落ちていった。


陽の光が影を作り始める時、昨夜まで大人たちがいた場所にいたのは、少年と若い女性だけだった。二人以外に動くものはなかった。
「……」
荒廃し死に絶えた世界に不似合いな鮮血の赤い花が美しく咲き誇る。ただ立ちつくす少年へと、若い女性は問う。
「これからどうしたい」
少年は考える素振りを見せつつ、問うてくる若い女性へと目を向け答える。
「わかりません……なるようにしかならないでしょう」
少年がこぼす言葉は世界と同じ死んだ物。
「おまえはこれからあたしについて来い。命令には従え。それが今のすべてだ」
「……わかりました」
「街へ向かおう。お前の足では昼には着かないだろう。だが、ちゃんとついて来い」
「わかりました、ついて行きます」
二人は言葉少なく会話を終えると、街へと歩き出す。大地には元あった静寂が戻る。咲き続ける赤い花はそのままに。

二人は若い女性が拠点として使っている街へとたどり着いた。街は珍しく治安がよく、街をめぐるのに半日はかかるほどの大きさであった。街の入口で若い女性は言う。
「これからしばらくの間、ここでの生活となる。ある程度したらおまえに稽古をつけていく。いくつかのルールはあるが、それまで自由に過ごせ」
「……」
そんな若い女性の言葉に少年は戸惑いつつ頷くだけだった。少年には自由の意味がわからない。何をしてもいいと言われた所で、何もできない。

街を堂々と歩く若い女性は、多くの注目を集める。少年は後で知ることになるが、若い女性は知らぬものはいないと言われるまでの戦士だった。賊からは無慈悲な剣として恐れられ、今ではその強さと躊躇いのなさで、一般人からも恐れられる存在になっていた。

戦士と恐れられる者の横に人間がいる、あまつさえ女が自ら連れているらしいという情報は多くの噂をまき散らした。「あの女は少年を騙している」「少年を愛玩目的で飼っている」「少年は生き別れの弟である」「女は隠居しようとしている」、どの噂も若い女性と少年の関係を正しく表してはいなかった。

二人は一軒の、他と比べると大きな建物の前へときていた。そこは宿として使われている建物だった。宿からは一切の干渉をしない、泊まりたい時に必ず泊まることができるという特別な契約を若い女性は交わしていた。
「今日からここがおまえの家になる。さっきも言ったがしばらくは普通の生活だ。ただし、あたしの傍を離れるな。あたしはおまえが人質にされたとしても無視する。そういう関係でしかない。それ以外では自由にしていて構わない」
「……」
やはり少年は無言で頷くだけ。言葉の内容は理解しているが、言葉を発するということ、自らを出すということをしない。

それからの日々は贅沢としか言えないようなものだった。暖かな食事、自分の目で世界を見る時間、何者にも怯えずにいられる時間。その時間を使い、若い女性は生きるということを少年に教えていった。身を守るための知識、人間関係、戦い方、交渉の方法。満ち足りたはずの日々。


暖かさだけが満ちた生活に、終わりが告げられる時がやってきた。
「次の朝からは以前言っていたように、生きるための修行を始める。そして、これからあたしのことは『師匠』と呼ぶようにしろ。返事は必ず、はっきりと素早くだ。わかったか」
「はい、わかりました師匠」
以前とは違い、少年は言葉を発するようになってきた。通常と比べれば言葉数は少ないが、それは少年の個性であったのだろう。


修行が始まってからの日々は過酷という言葉がふさわしいものとなった。若い女性は、少年に武器としての剣とナイフを与えた。剣は少年の体格からすれば大きなものであったが、女性は剣とナイフ、その両方を常に持ち歩くよう指示した。だが、剣に関しては鞘から抜くことを禁じ、抜くことができないように剣と鞘を縄で縛り付けた。体力をつけるための修行、ナイフと剣を扱っていくための訓練、模擬戦と称した動物相手の狩り、実戦への同行、一日の殆どがそれら修行の時間に変わった。少年には生傷が絶えず、一日の終わりには泥のように眠る日々となった。少年は日々の中、実力をつけ、若い女性のサポートもこなせるようになっていった。だが、実際に刃物を使った戦いは経験してはいなかった。少年はあくまでサポートでしかなかった。

ある仕事を終え野宿となった時、少年は若い女性へと問う。
「師匠、この剣はいつ使えるようになりますか。いつ実戦で師匠と同じように戦えるようになりますか」
「……おまえも戦えるようにはなってきた。剣を抜くことを許可する。剣を抜いたならば、私と実戦形式での戦闘を行う。先に相手を戦闘不能にしたほうが勝者だ」
「わかりました、師匠」
少年はナイフを使い、時間をかけながらも剣と鞘とを結びつけていた全ての縄を切った。少年は自分の力で初めて剣を抜く。少年は刃の美しさを目にしつつ、師匠に教わったように剣を構えようとする。しかし構えた瞬間には、少年の目の前には誰の姿もなくなっていた。少年はとっさの勘で右から来ると判断し、手にした剣を振る。勘は正しく、右からは若い女性が迫っていた。勘で放った攻撃は若い女性に難なくかわされる。甲高い金属音。次の瞬間には少年の手に剣はなく弾き飛ばされていた。少年は何をされたのかわからないまま、地面へと叩きつけられる。
「……まいりました」
若い女性の剣が少年の首に触れ、赤い液体が剣をつたって地面へと吸い込まれていた。少年は地面に倒されたまま、両手を上げ降参の意を示した。少年には初めて剣を抜いたという興奮があり、同時に油断があった。だが、例え油断がなくともこの結果は何も変わらなかった。それほどの実力差、経験差が未だ二人の間にはある。
「実戦といったはずだ。今起きたことをすべて刻め。攻撃する時は相手からの反撃を予想しろ。常に相手の思考を読み、動け。今日はこれで終わりだ。私と同じように戦うのはお前には無理だ」
そう少年に告げると、若い女性は寝る準備を始めた。少年もそれに習い眠りにつく準備をする。寝ている間に襲われる危険性もあるが、寝ている間に襲撃された場合の訓練は受けていた。周りにも簡単な罠を設置してある。少年は若い女性が寝た後も起きていたが、しばらくすると眠りに落ちた。


時は過ぎ、少年は成長し青年となり、若い女性が買い与えた剣に見合うだけの戦士へと変わっていた。だが戦士と言われるようにまでなった青年は、未だ人を手にかけたことはなかった。若い女性から殺すことだけは禁じられていたからだ。青年は、なぜ人を殺してはいけないのか聞いたこともあったが、若い女性は「今はまだその時ではない」と言うだけだった。

ある時、二人は以前から拠点にしている街、二人が初めて訪れた街に戻ってきた。今回二人は別々の行動をとることとなり、陽が沈む頃宿へと戻るという約束をして分かれた。今、青年は受けた仕事に関する情報を手に入れるため、街を廻っている。

店が軒を連ねる通りを青年は歩く。賑やかな空気を切り裂くように、武器屋から怒声とも、悲鳴ともつかないが飛ぶ。青年はただものではない気配を感じ戦闘態勢にはいりつつ、武器屋へと体を向ける。目にしたものは、先ほどの声を発したらしき男の首が切り裂かれる瞬間だった。人一人の首を切り飛ばした人間は、武器屋の商品であったであろう、血にまみれた大ぶりの剣を持って走りだした。

青年はすぐに追う。フードを目深に被り、マントを着こんだ盗人は返り血を浴びていたので見失う危険は少なかった。盗人は常人では追いつけないほどの速さで走るが、青年のほうが速かった。逃げられないとみたのか、盗人は追いついてきた青年と街中で対峙する。青年にとって実戦での一対一は初めてであった。盗人の先ほどの速さ、そして対峙している今、剣の構え方、どれも間違いなく強者のそれと判断できる。青年が持つのは剣とナイフ。盗人が構えている剣以外を持っているのかは、マントで体が隠されているので判断がつかない。

青年は相手に攻撃の機会を与えず、構えた剣の刃を煌めかせ、体勢を下げ一気に距離を詰める。速度のまま相手の構えごと弾き飛ばす勢いで剣を逆袈裟に切り上げた。学んだことを活かした、通常ならばこれで決着が着くほどの一撃だった。だが盗人はその速さに怯む様子もなく、青年との距離とるのではなく突っ込んでくる。青年は驚きつつも、無理やりタイミングを合わせ予定通り切り上げる。盗人は自身の突撃により攻撃のタイミングがずれた隙を見逃さず、半身となって青年の攻撃を右に避けた。盗人はそのまますれ違いざまに、右手だけで構えた剣で、青年の胴へと一撃を与えようとする。青年は展開を予想していたのか、盗人の剣をナイフによって弾く。青年は相手がこちらへと飛び込んでくる認識するや、剣は右手のみで振りぬくことにした。そして左手は腰に刺してあるナイフへと伸び、盗人の攻撃を受け流す動きをとっていたのだった。

二人の位置が初めに対峙した時と逆になる。青年はナイフを元あった腰へと戻し、冷や汗をかいた両手で剣を軽く握り直す。盗人の実力は相当なものだった。青年が少しでもナイフを抜く判断が遅れていたら、かなりの深手を負っていたであろう。だが、青年は臆する様子は見せない。対する盗人は顔を隠しているので、表情を伺うことはできない。

今度は盗人の方から動いた。青年へと向かってくると見えたが、横へ飛び傍の店へ突っ込む。盗人の狙いは売っていた食料だ。商品を籠ごと連続で投げつける。攻撃自体はたいしたことのないものだが、それにより生まれる隙や死角が問題となる。青年はその判断を即座に行い、最小限の動作で飛んでくる食料を避け、時に剣で払いのける。しかし、生まれた僅かな隙を逃さず、青年の背後へと回り込んだ盗人は、死角から剣を振りおろしてきた。青年は回避不能と思われた一撃を受け止める。青年はわざと隙を作り、盗人の攻撃を死角から来るものへと誘導していた。来る場所がわかれば、青年にとって防ぐことは容易い。

先ほどのすれ違いざまの瞬間的な攻防とは違う、力と力のぶつかり合い。盗人は勢いと大柄な剣の重さを利用した力、受け止めるのは青年の力。青年は初めの衝撃を大地へと受け流す。衝撃を堪えきった瞬間、拮抗した状態が崩れ、青年の膂力が勝る。大柄の剣が弾き飛ばされ、盗人の広報へ不自然なまでに遥か飛び去っていく。盗人は力が拮抗した時点で剣を掴む力を緩めていた。剣を受け止められた時点で力の勝負を避け、あえて剣を飛ばしたのだろう。剣を弾き飛ばした後の青年を狙うために。そのとおりに、盗人は腰の後ろから短刀を手にしていた。それは青年の師匠が愛用していたものと同じ短刀だった。短刀は正確に青年の首を狙う。

青年の体は動いた。青年はあの状態からの反撃を予想していたのか、次の瞬間にあったのは、青年が盗人の、師匠である若い女性の腹へと剣を深々と突き刺している姿だった。

青年は、倒れフードがずれた盗人の顔を見る。そこにあったのは師匠である人物の顔だった。
「わがままをすまなかった。おまえは殺せる、殺す側の人間だ」
それだけの言葉を女性はかすれた声で告げる。その目は虚ろではあったが、しっかりと青年の目を向いていた。青年は若い女性を抱えあげようと動くが、女性は震える手で自分の持つ短刀を、青年の手へと握らせる。
「武器を持て……これが最後だ……道は自分で切り開け。……ただそれだけだ」




<解説>
まずなぜこの話(終わりの惑星のLOVE SONG)を書こうと思ったのかというと、Killer Songが公開された時に歌詞の解釈でどうにも周りの人と意見が食い違っていたというのがきっかけです。言葉にすると安っぽくなるので、どうすればいいか考えたら「ああ、小説形式にすりゃいいんじゃね」と軽い考えから、書き始めました。その時に視点を変更し男性側から書いたことがそれ以降の方針となりました。なので、無敵のSoldierのSSも男性視点の物語になっています。三人称の視点で書いているのは、できるだけ書いてあることを遠くから俯瞰するように見てほしかったからです。決して物語に感情移入させないというための手段でもあります。キャラクターの個人名を出さないのも同様の理由です。私の頭のなかにも名前は存在していません。

それで、このSSはいったいどの時点でのお話なのか。答えとしては未来であり、過去でもあるという設定です。戦士にとっては過去の話、少女にとっては未来の話です。ただ、これは世界がループしているというわけではなく、その二つを同時に描きたいため、そういう設定にしたというものです(これができているかは甚だ疑問ですが)。

反省点としては、文章のつながりの悪さ、語彙の少なさ、等々あげればきりがないです。でも、とりあえず前に公開した時よりは良くなってるはず。なってなかったら切腹モノですよ。

それでは読んでくれた方ありがとうございます。出来れば感想というかアドバイスというか、なにか欲しいです。
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