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2012-02-28(Tue)

終わりの惑星のLOVESONG『終わりの世界から』 交わる影に想いを向けて

コミケでKiller Song買ったのに初めて聞いたのは2月という遅さを発揮しつつ。記事を作る遅さも発揮しつつ更新です。
もう今さら言うことは大してないのですが1つだけ。Killer Songに収録されているきみのairplaneという曲は『此/彼/方』という昔出たCDに収録されている曲のアレンジです。原曲はriyaさんが歌っていたようです。私はそのCDを持っていないので解説ができません、すいません。


そして本題の『終わりの世界から』。一応ムービーを貼っておきますね。一応自分はまだ見ていません。見ないで書いたとだけ言っておきます。曲聞いてから読んでくださいね。

終わりの惑星のLOVE SONG公式


この物語は歌詞の解説のための物語ではありません。反応があるようならもっとちゃんと書き直します。まあたぶん後で自然に書き直すことになりそうだけど……。もうそろそろ終わりの惑星のLOVE SONG公式が更新してしまいそうなので、とりあえず公開します。無敵のSoldierが公開される前にあげないと大変なことになるので。
感想とかあってもTwitterでリプライとかは勘弁です。なんて返せばいいのかわかりません。 このエントリーをはてなブックマークに追加


カーテンの隙間から差す光がベッドで眠る少年の顔に影を作る。暦の上では春となったが、窓の外ではまだ冬の乾いた空気が支配している。部屋の外でまだ冷たい床が軋む音がした。その音を立てた人物はゆっくりと部屋へと足を進める。光が当たり多少顔をしかめている少年が眠るベッドの前に立つ。
「朝だよー! 起きよー!」
少年の耳元で少女は盛大に大きな声をあげた。その声で目を覚ました少年は、寝ぼけた眼を広げつつけだるい動作で上半身を起こす。少女はそんな少年の動作に構わず窓へと近づき、勢い良くカーテンを開け広げ、窓も開け放つ。まだ息を吐けば白くなるような冷たさを持った外の空気は部屋へと流れこむ。
「うわっ、さっぶっ」
少年はその冷たさに目を開け布団を体にまとった。そんな姿を見た少女は小さく笑みを浮かべつつ言う。
「いい加減朝起きれるようになろうよ。もっと余裕を持って学校行こう。もうそろそろ今年度も終わるんだから。成績表楽しみだね」
「へいへい、そうですねー」
少年はそんな少女の言葉に興味もなさそうにつぶやいた。
「いいから出てけな。とっとと着替えて朝飯食うからリビングの方で待ってろ。親の話し相手にでもなっていてくれ」
「うん、わかった」
少女はちゃんと少年がベッドから起きたのを確認すると少年の両親がいるリビングへと歩いていった。
「あいつも暇人だなあ。家が近くってだけで俺を起こしに来るなんて」
少年は一人になった部屋で学校の制服に着替えつつ言葉を漏らす。
「まあたしかにもう一年の締めだからな。学校は春休みまでの辛抱だ」


少年は少女を待たせていることもありやや急いで朝食を済ませた。すぐに学校へと向かおうとするが、それを遮る者がいた。
「学校行く前にちょっと一枚写真を撮らせてくれないか? 最近知り合いにカメラをもらってな。フィルム式のカメラは久しぶりだから試しに撮ってみたくてな。ちょっとテレビの前にでも昔みたいに二人で並んでみてくれないか」
少年の父親だった。カメラを持つ父親の顔は新しいおもちゃを得たようにウキウキしていた。
少年はあまり乗り気でない雰囲気を漂わせながら、しかしわざわざ断るような頼みでもないので「早くしろ」といった意味の言葉を発しながらテレビの前に立つ。少女は少し朱に染めて少年の隣へと早足で動く。


「「いってきまーす」」
普段と違ったこともあったが、ほぼいつも通りの時間に少年と少女、二人の声が玄関の前で発せられる。二人の制服は黒と黒。朝日が作る影と合わせて4つの黒い姿が道を学校へと向かって歩いて行く。
「春休みになったら何したい?」
少女がちらちらと少年のほうを伺いながら尋ねる。
「んー、やっぱ部活に気合入れるのと普段できないことをやるってことかな。お前はどうなんだ?」
「わ、私は……いつもみたいに過ごせたらいいかな」
「つまらないやつだなあ」と少年は笑みを浮かべながら言う。
「もっと自分がしたいことをガンガンしてこうぜ」
「まあ確かにそうなんだけどね」
二人は進級したあとのことや他愛もない話をしながら笑いあい、学校へと歩を進めた。二人はクラスが違っていてもずっと一緒に通学していた。


夕焼けの赤い色のフィルタがかかった風景が広がる。授業は終わり、部活動も終わった時間だった。学校からの帰り道にはやはり二人の姿があった。
「今日もお疲れ様でした」
と、ねぎらいの言葉を投げる少女。
「今日はミーティングぐらいしかやってないから別に疲れてないよ」
言葉を返す少年。
「それでもいいの。お疲れ様」
「お前も変なやつだよなあ。まあそんな変な奴と一緒にいる俺も大して変わらないか」
「そうだよ。君も変な奴変な奴」
そんな話をしている間に、少年と少女の家の分かれ道へとたどり着いていた。
「じゃあ明日もここでな」
「明日も? 今日は私が迎えに行ったのにね」
「いいんだよ。そんなことは忘れとけ。じゃあな」
「うん、じゃあまた明日ね」
別れの挨拶をした二人は自分の家へと歩き出す。何かが変わり、何も変わらない。二度と交わることのない道を踏みつつ。


黒い空が少しずつ色を薄くし、青い色が顔をのぞかせる。そんないつもと変わらない風景。何かが欠けてしまった世界は何も変わらず時を刻み続ける。
違和感に気がついたのは太陽が頂点へと達する時間帯だった。少年はなぜか少女が朝起こしに来なかったため遅刻ギリギリで登校するハメとなり、昼食を食べながら友人へと愚痴をこぼしていた。
「なんで今日あいつは迎えに来なかったんだろうな。風邪でもひいたかな?」
実際には起こしに来ているのだが、少年は恥ずかしさもあり迎えに来ているということにしていた。
「今の季節ならインフルエンザとかもあるんじゃねえの? まあとにかく後で確認してみたらどうだ」
「そうだな。まあなんだかんだで心配だしな」
「それにしても、お前の幼馴染は迎えに来てくれるのか。俺だったらお断りだ。そんな奴の顔を見てみてえな」
友人のその言葉に違和感を覚えた少年は笑いながら言う。
「何いってんだよ。おまえも会ったことあるだろ。それに迎えに来るって話は前にもしたことあるぞ?」
「む、そうだったけか。悪いが記憶にないな」
少年は何かとらえどころのない不安に心を支配される。今日という日がおかしなことの固まりであったことに気がついていく。友人は常に彼女が欲しいとか言ってるようなやつだった。そんな奴が幼馴染の女子が迎えに来てくれることを拒むはずがない。それて朝少女が起こしに来なかったことに関して両親は何も言っていなかった。少年は急に立ち上がり、友人へと簡単な言葉を残し少女のクラスへと向かう。その足取りは普段よりも早足だった。


少年は街を走っていた。本来ならばまだ学校での授業がある時間だが、少年は学校を抜け出し全力で疾走していた。
少し前、少女のクラスを訪ねた少年は少女の存在が消えていたことを目の前につきつけられた。クラスの生徒は誰も少女のことを知らず、机すら存在していなかった。彼女がいたという証はどこにも見つけられなかった。そして、今に至る。
街を走る少年は、その全力での失踪ぶりからか制服を着ているからか、街ゆく人から不思議な目を向けられる。少年はその視線に気がつくことなく、少女を探しながら少女の家への道をただ走る。


少年は少女の家にたどり着く。ただし、少女の家があったはずだった場所にだった。その家には表札は存在せず、外から見ても空き家だとわかるほどくたびれた家だった。
少年はまた走る。今度は自分の家へと向かって。
誰もいない自分の家へと帰ってきた少年は急いでアルバムを引き出す。自分と少女との思い出が詰まっているはずのアルバムを。だがそこに少年が求めているものは存在しなかった。少女が存在した証などどこにもなかった。少女が写っている、写っているはずの部分は誰もそんなところに存在していなかったとしか思えない状態だった。


少年はカメラのフィルムを持って街を歩きまわった。フィルムを掴む手には力がこもっていたが、少女が写っていない可能性を考えるとフィルムを現像に出す勇気は少年にはなかった。だから少年は街を歩く人、一人ひとりを確認するように少女を探しまわった。少年の目には涙が浮かんでいたが、街をさまよい続けた。


そして、昨日最後に少女と別れた時間に別れた分かれ道へと戻ってきた。もちろんそこに少女は存在していなかった。その代わりに年上と思われる女性と呼ぶまでは行かないが、少年にとっての少女とは言えない人がいた。
「あなたに似た人を探しています。なにか知りませんか」
少年の口をついて言葉は出てきた。考える前に口が動いていた。その声は震え、悲しげで何かにすがるような思いに満ちていた。だが、年上の少女は何も言わずにどこかへと立ち去ってしまった。夕焼けでできる長い影はどこか寂しそうで、少年はどこか懐かしさを感じていた。


世界が命の祝福にまみれても、暖かな空気が体を包み自分と世界との境界を見失っても、世界のゆらぎが目に見えるかのような様相を経ても、時は廻ったが、そのどこにも少女はいなかった。少年の世界における欠けたものは、誰にとっても存在するものなどではなかった。当たり前は当たり前などではなく、気がつくことは罪でしかなかった。
少女と別れたあの日がまたやってきた。少年は成長しまた分かれ道へと立つ。そこにはやはり年上の少女がいた。少年は年上の少女に向かい話しだす。
「俺は家族と一緒にこの土地を離れます。ここには何もないから、誰もいないから。大切なものは探し続けるけどここにはもういられないから。これはきっと彼女を探すための旅だから」
年上の少女はただ黙って聞くことしかできない。初めて会った時と同じように寂しさを纏う雰囲気に包まれながら。
「もしあなたがあの人だったらよかったのに」
少年は思いを発する。その言葉にありったけの思いを乗せて。それに答えてくれる人はいないと感じつつも。少年は年上の少女に背を向け歩き出す。
「待ってください」
その言葉は年上の少女が発したものだった。年上の少女は少年の手を強く掴み、そして少年の目の前に一枚の写真を掲げる。その写真は一年前に撮った写真そのものだった。写真には自然に笑う少年と少女が写っていた。一年前の日常がその写真には刻まれていた。
少年はポケットに入っていたたった一つのフィルムを掴む。肌身離さずにずっと持ち続けた、少女がいた証になるかもしれないただ一つのもの。怖くて現像出来なかった、忘れてしまう恐怖を救ってくれたそんな大切なフィルムを。
年上の少女は話しだす。自分こそが少年が探し続けた人間であることを。年上の少女は、少女でしかなかった。それを懸命に伝えようとする少女の姿は、年上のはずなのにとても小さく見えた。涙が視界を歪め、二人の影が重なっていく。あの時分かたれた二人はまた出会うことができた。
涙で歪んだ世界は歪み続ける。それは目に見える世界だけではなく、全てのものが歪み続ける。歪みは限界を超えばらばらに解き放たれる。そして残るのは――
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